造形家・繊維研究家の眞田岳彦さんによる
国際芸術祭あいち2022 あいちNAUプロジェクト
みんなで綯う 〜あいちの繊維を巡る〜
6都市7会場のスタート地点として豊橋市民俗資料収蔵室にて
「豊橋の玉糸がつなぐ人」をテーマに
トーク・ワークショップが開催されました。
資料収蔵室元室長の大竹先生よりお声がけ頂き、アシスタントとして参加させて頂きました。
群馬から来訪した小渕しちさんの玉繭(二頭のお蚕さんが一つの繭を作ると糸が絡み繰りづらい繭)を
糸にする革新的な技術により、明治〜昭和にかけて製糸産業が発展した豊橋。
当時現役でご活躍されていた成岡靖子さんとご主人の成岡久男さんご夫婦がゲストに招かれ、
玉繭の座繰りの実演をして下さいました。
体験させて頂くと想像以上に糸に強度があり、ほどけてお湯に沈む蛹を手に取ると、
命の儚さがこみ上げてきました。
蛹は肥料や魚の餌、タンパク源などになり、捨てるものは一つもなく
新しい命の育みに繋がれるそうです。
本当にたくさんの命から生まれる一着の着物を羽織る事ができる事に心から感謝と共に、
たくさんの命をいただいて生きるている今を改めて考えさせて頂く時間になりました。
そして、眞田さんによるウールで縄を綯うワークショップ「みんなでNAU」が行われ、
一緒に参加させて頂きました。
10mのウールをクルクル巻き縄にする工程も楽しかったです^^
愛知の人々の生命を育み継いできた各地域の繊維文化に焦点を当て
「今、を生き抜くアートのちから」を探求しながら、
愛知県内7会場(豊橋・一宮・安城・瀬戸・豊田・一宮・知多)を巡り、
仕上がった縄は眞田さんに手がけられ造形作品として
7月30日〜10月10日の会期中一宮会場で展示されるそうです。
専門の方から参加者の方まで交えたトークでの愛ある掛け合いからも勉強させて頂き、
地元の誇れる歴史を更に知りたくなりました。
こうしてご縁を頂くたび、自分には何ができるのか。在り方を考えさせられます。
素敵な企画に参加させて頂き、ありがとうございました。